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コンテナ船とは?目的や歴史、日本のコンテナ船を解説 – コンテナの買取、販売、改造なら中古コンテナ.net

コンテナ情報館

コンテナ船とは?目的や歴史、日本のコンテナ船を解説

貨物船の代表格と言えば、タンカーと並んでコンテナ船が挙げられます。事実、現在定期船の多くはコンテナ船が占めています。コンテナ船なくして、海上輸送は立ち行かないと言っていいでしょう。

そんなコンテナ船、実は誕生は1950年代と、船舶の歴史を考えれば比較的最近です。しかしながらこの60年の間で、みるみると進化、とくに大型化が目覚ましく、より効率的な貨物輸送を可能にしており、国内外で重宝されております。

そこでこの記事では、コンテナ船とはどのようなものか。歴史やその目的、種類。日本のコンテナ船事情や世界で一番大きいコンテナ船についてご紹介いたします。

1.コンテナ船とは?

コンテナ船は貨物船の一種で、中でもスケジュールに基づき、決まった港を定期的に行き来する定期船(ライナー)に当たります。

文字通りコンテナという、ISO(国際標準化機構)で世界的に規格化された箱・容器に貨物を入れて輸送する形態の船で、冒頭でもご紹介したように現在の定期船の多くはコンテナ船となります。

定期船は公表スケジュールを維持しますが、とりわけコンテナ船はその分野に優れており、荷役に時間がかからない・高速航行が可能とあって、安定した海上輸送を提供してきました。

詳細を解説いたします。

①コンテナ船の目的

なぜ規格化されたコンテナを運ぶコンテナ船が安定した輸送に繋がるのか。それは、コンテナ船が「コストダウン」「効率アップ」に特化した輸送形態であるためです。

どういうことかと言うと、コンテナ船ができる以前は、貨物を船に直接積み込んで輸送していました。当然ながら貨物一つ一つを梱包する手間や、貨物に合わせた荷役(にえき。積荷の揚げ下ろしのこと)を人力で行う必要があったことから、時間・人件費といったコストは膨大です。また、荷役に時間がかかるため、輸送の回転率が落ちるばかりか、輸送スケジュールが読みづらいというデメリットもあります。

そこでコンテナを用いることで、貨物の梱包の手間を減らし、かつ荷役を人力に頼らず機械(荷役専用のガントリークレーン)で行うことで、大幅なコストダウンに成功しました。また、国際規格に則ったコンテナを用いることで大量に船に積載することができるため、輸送の回転率が上がり、効率も上昇します。さらに、雨の日にもどんな貨物でも荷役できる、というのも正確な運航スケジュールには欠かせませんね。

こういった海上・港湾での作業効率に加えて、規格に沿ったトラックにそのままコンテナを積めば陸路輸送もそのまま行える「海陸一貫輸送」の実現にも貢献します。ちなみにこの一貫輸送は、港湾ごとにコンテナの開閉を行わず送り主から送り先まで頑丈なコンテナ内部で貨物保管することに繋がりました。つまり、盗難や破損のリスクを最小限に抑えることができるのです。

このように輸送に大きな変革を起こしたコンテナ船は、「世界を変えた」「海上輸送の革命」と称されることもしばしばです。

実際、輸送力はこれまでの定期船の数倍~数十倍とも言われています。

現在、鉄道・船舶などあらゆる輸送でコンテナ運用が広がっています。

輸送形態にコンテナを用いることをコンテナ化、あるいはコンテナライゼーションと呼びます。

なお、コンテナ船での輸送に不適切な貨物もあります。バラ積、石油などタンク輸送(タンカー)に適した貨物、短時間で輸送する必要のある貨物、などがこれに当たります。

また、コンテナ船を接岸させるための港湾施設の建造には莫大な資金がかかります。そのため、全ての港でコンテナの積み下ろしを行えるわけではありません。コンテナ船のための荷役設備を備えた埠頭のことをコンテナ・ターミナルと呼びます。

②コンテナ船の種類

コンテナ船には、コンテナ専用のフル・コンテナ船と、他の貨物と一緒に混載するセミ・コンテナ船とがあります。

また、より多くのコンテナを積んで輸送効率を上げるために、コンテナの積み下ろしを行うガントリークレーンなどは船には搭載させません。しかしながらコンテナ・ターミナルを持たない地域に寄港するもの、小型のコンテナ船の場合は、自らクレーンを積載している場合もあります。

また、航路によっても分類することができます。

まず、コンテナ・ターミナルが整った世界各地のハブ港(基幹港湾)を結ぶもの。これは深い海路を進む性質上、大型船となります。一方でハブ港から地方の小規模港湾を結ぶコンテナ船もあります。例えばアメリカからの貨物の送り先が地方都市になっているなどといったケース、内陸輸送より海上輸送の方が低コストです。日本の内陸輸送費は高く付きやすいためですね。こういった場合、釜山や上海といったハブ港でいったんアメリカからの荷物を下ろし、小型コンテナ船に乗せ換えて目的地に近い地方港まで運ぶ、といった手法が取られます。

なお、コンテナ船の積載量で大型・小型と区分けする場合もあります。

コンテナ船の積載能力はTEUという単位で表されるのですが、これはTwenty-foot Equivalent Unit(20フィートのコンテナ換算)の略で、1TEU=20フィートコンテナ一個を意味します。

20フィートコンテナがいくつ詰めるか、ということですね。4,000TEUと言ったら4,000個の20フィートコンテナが詰めるコンテナ船、ということになります。

③コンテナ船の構造

コンテナ船は船倉やデッキ上にコンテナを積載しますが、セル構造が採られています。

セルガイドと言う垂直なレールを使ってコンテナを一つ一つ納めるセルを作り、そこにコンテナを積めていきます。コンテナが固定されるため船が大きく揺れても荷崩れがなく、かつ効率的に多くのコンテナを積載することが可能です。

このレールの最上部にはエントリー・ガイドと言う斜体が取り付けられており、ガントリークレーンなどで容易に積み込むができるため、荷役に手間がかかりません。セル構造を持つコンテナ船の船倉をセルラー・ホールドと呼んでいます。

④コンテナ船の歴史

エンジンは大半の船舶に用いられるディーゼルエンジンで、スクリュー・プロペラの回転翼で航行を可能にしています。

コンテナ船は、米陸運会社シーランド(Sea-Land Service)の創始者マルコム・P・マックリーン氏によってその歴史の幕を開けました。マルコム氏はコンテナを発案すると同時に、軍用タンカー(T-2型タンカー。第二次世界大戦時、アメリカで大量生産されていた)を購入・改装し、その甲板上に58個のコンテナを積載させます。1956年、この世界初のコンテナ船をアメリカ・ニュージャージー州のニューアーク港から同国テキサス州ヒューストン港まで航行させました。

マルコム氏の画期的なアイデアは、コンテナ船で輸送されたコンテナを、そのまま鉄道に載せ替え、陸路で輸送させた、ということです。前述した「複合一貫輸送」ですね。

その後1960年、マクリーンが運営していた会社を現在のシーランドとし、コンテナ船事業に乗り出しました。

時を同じくして、当時砂糖・パイナップル貿易を行っていたハワイのアレクサンダー&ボールドウィン(A&B社)の子会社にあたるマトソンが、コンテナを用いて荷役(にやく、にえき。貨物の上げ下ろしを行うこと)コストを削減するため、ストラドルキャリア(コンテナの移動や積み上げに特化した特殊自動車のこと)を開発します。1958年8月にはコンテナ輸送を成功させました。

コンテナ船の導入はヨーロッパ、次いで日本でも普及していくこととなります。

国際航路でもコンテナ船が順次航行していき、1966年には大西洋航路、翌1967年には太平洋航路での投入がスタート。ちなみにこの太平洋航路にあたるカリフォルニア航路では、マトソン氏が日本郵船、昭和海運グループと提携したことがきっかけです。その翌年の1968年9月に、この日本の二社によって日本初となるコンテナ船「箱根丸」が投入されました。

こうしてコンテナライゼーションの波はどんどん広がり、1970年代には世界の主要航路のコンテナ船化はほぼ完了。2008年の金融危機で一時衰退するものの、現在、定期船の多くがコンテナ船となっております。

コンテナ船自体の進化の歴史も目覚ましいものがあります。

例えば1973年のオイルショックを契機に、従来のディーゼル船よりも低出力・低燃費なものが重宝されるようになりました。

また、詳細は後述しますが、より効率的な輸送手段の獲得のため、コンテナ船の大型化も目が離せません。通常、船が大型化すると荷役に時間がかかってしまい、結果として輸送効率がダウンしてしまいます。

しかしながら荷役時間を短縮できるコンテナの利用やコンテナをより多く積む工夫がなされたこと。また、コンテナ・ターミナルに複数のクレーンが備わり、一隻のコンテナ船への荷役に同時に使用できるようになったことなどから、荷役効率の課題を克服。これによって大型コンテナ船が続々と登場し、今では20,000TEU級のコンテナ船も登場しています。

コンテナ船が初めてニューアーク港から出港した際は58個のコンテナから始まったことを考えると、わずか60年で驚くべき発展であることがおわかりいただけるでしょう。

2.コンテナ船に欠かせないコンテナ・ターミナルとは?

前述の通り、コンテナ船の接岸には、専用の施設が必要となります。コンテナ船は埠頭で荷役をして、またその次の港へ向かうためです。さらに、輸送されてきたコンテナやこれから輸出するコンテナを保管する場所も必要です。このオペレーションを担う場がコンテナ・ターミナルです。

コンテナ・ターミナルは以下の要素で成り立ちます。

まず、エプロンと呼ばれる、岸壁(バース)に面して貨物の積み下ろしをする場所。ここにコンテナの積み下ろしを行う、巨大なガントリークレーンが設置されることになります。ちなみにコンテナの移送にはトランスファークレーンが用いられます。

このエプロンには、マーシャリングヤードが隣接します。

マーシャリングヤードとは、これから船に積載するコンテナや、荷下ろし後のコンテナを一時的に置いておくための場所です。

このエプロンとマーシャリングヤードを合わせてコンテナ・ヤード(CY)と称すことがあります。

ちなみに通常のドライコンテナだと屋外に積み上げられて保管されますが、危険物が入ったもの、水濡れ厳禁のものなどは指定場所で保管されることとなります。

コンテナ・ヤードは外国から輸入してきたコンテナもいったん保管しておくことになります。この性質上、コンテナ・ヤードは保税地域といった扱いになり、通関を済ませていなくとも、国内に置いておくことができる、という特性を持ちます。税関を通っていないので、一般人は立ち入ることができません。

また、コンテナ・フレイト・ステーション(CFS)と呼ばれる、コンテナに小口貨物を詰め合わせたり(バンニング)、取り出したり(デバンニング)する場所が設置されています。荷主の貸し切り便にあたるFCLであればコンテナヤードで通関され、そのまま陸路で輸送されますが、混載便のLCLの場合、コンテナ・フレイト・ステーションで貨物を取り出し、通関を済ませる必要があります。この時、LCLの荷主は船会社にCFSチャージと言う手数料を支払ってから貨物を引き取ることとなります。

こういったコンテナ・ターミナルの全てを管理・監視する管理棟がゲートです。コンテナターミナルの出入り口に設置されていることが一般的です。

このゲートでコンテナに関する書類の受け渡しや重量測定が行われています。

なお、コンテナターミナルの運営者をコンテナターミナルオペレーターと呼び、世界規模で運営する企業をグローバルターミナルオペレーターと呼びます。

3.日本のコンテナ船

コンテナ船業界の大手と言うと、デンマークのA・P・モラー・マースクや中国遠洋海運集団有限公司(COSCOCS)と言った、海外の巨大コングロマリットが有名かもしれませんが、日本も負けてはいません。

2017年は日本コンテナ船大手三社である日本郵船、商船三井、川崎汽船がコンテナ船事業を統合し、新会社「オーシャン・ネットワーク・エックスプレス」(ONE)を設立しました。30隻超の大型コンテナ船を含む相数役240隻の船隊を運航し、100か国以上の港を結ぶネットワークを構築する、とのこと。ちなみに三社が統合したことで、コンテナ船事業における世界シェアの約7%を占めることとなりました。

また、日本は造船大国でもあり、超大型のメガコンテナ船を世に送り出してきた実績があります。

長崎の三菱重工業長崎造船所や愛媛県今治造船の広島工場、同じく広島に位置するジャパン マリンユナイテッド呉事業所などは世界的にも非常に有名です。

最近では、台湾の大手海運会社エバーグリーンからの依頼で今治造船広島工場が、全長400m、20,000TEU(20フィートコンテナを2万個)の積載量を持つエバー・ゴールデンを建造しました。このメガコンテナ船は、2018年4月に無事就航しました。

日本のコンテナ船は、高い技術力や性能を武器に、世界でも目覚ましい活躍を見せています。

4.コンテナ船の大型化と世界で一番大きいコンテナ船

「コンテナ船の歴史」の項でも言及しましたが、コンテナ船の大型化は輸送効率アップに欠かせず、年々目を見張るようなメガサイズ・シップが輩出されています。

大型船を設計することは簡単ではありません。特に輸送効率が重要視されるコンテナ船などは、高速航行やそれに耐えうる構造や強度、接岸の迅速性などが求められます。しかしながら技術進歩とともに実現可能となり、いよいよ1980年代後半から大型化の波が顕著になってきました。

1988年、アメリカン・プレジデント・ラインズ(APL。現在フランスのCMA CGM傘下)が4,300個のコンテナ積載能力を抱えたコンテナ船を5隻建造します。

当時定期航路に投入される船は「パナマ運河を通過できる」サイズ、と考えられており、その船幅は32mまで、とされていました。パナマ運河は閘門(こうもん)によって広さが制限されているためです。しかしながらAPLのこのコンテナ船は、その32mを超えて海運界の常識を打ち破りました。こんにち「オーバーパナマックス・コンテナ船」「ポストパナマックス・コンテナ船」と呼ばれる大型コンテナ船はAPLから始まったと言っていいでしょう。

1990年代には欧州航路でもオーバーパナマックスが投入されるようになります。

1990年代前半にはCMA CGMやMISC(マレーシア・インターナショナル・シッピング。現在はコンテナ事業から撤退)が4469TEUのコンテナ船を、1997年には現在の世界最大海運コングロマリットにあたるA.P. モラー・マースクが「ソブリン・マースク」で8736TEUのコンテナ船を順次投入していきます。

2000年代にはいると同コングロマリットの「エママースク」は11,000TEUのコンテナ船を、2017年には商船三井が20,000TEUのコンテナ船を運航させるなど、メガ・コンテナ船と呼ばれる非常に高い積載能力を持ったコンテナ船が出回るようになりました。

なお、2019年9月現在、世界最大と言われるコンテナ船は、スイス ジュネーブに本拠を置く海運会社MSC(Mediterranean Shipping Company S.A.)が運行する「MSCグルスン」です。その最大積載量たるや、23,756TEUにも及ぶとか。ちなみに韓国サムスン重工業が運営する巨済造船所で建造されました。

こういった大型船が停泊するには、そのスペックに見合ったコンテナ・ターミナルが必要となります。

そのためまだまだ中規模施設に留まる日本の港湾は、東京オリンピック・パラリンピック2020で世界から注目度を集めるという事情も相まって、開発が急がれています。

5.まとめ

コンテナ船についてご紹介いたしました。

コンテナ船とは1950年代にアメリカから始まり、「コストダウン」「効率アップ」「海陸一貫輸送」などといった物流面での大きな革新をもたらしたこと。セル構造、船の大型化など、より多くのコンテナを積むための技術や工夫が日々発展していること。それゆえ現在では20,000TEUもの積載能力を持つメガ・コンテナ船が運航していることをお伝えできたでしょうか。

とは言え巨大なコンテナ船を迎えるには、それに見合ったコンテナ・ターミナルが必要です。港湾開発はその地域に大きな経済効果をもたらすこともあり、日本では東京五輪を目前に、整備が急がれている状況です。

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